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 このたび、2025年4月より、3年1クール(各年毎の単年参加可能)の「精神分析的心理臨床 実践講座」を開催することといたしました。

 私たちは、2023年に『精神分析的サポーティブセラピー(POST)入門』を上梓いたしました。これは、「実際の臨床現場で多く行われている、精神分析的理解をもとに理解するものの、設定や技法は多様な臨床」について議論の俎上に載せ、そうした実践を洗練する端緒を作ることを目的としたものでした。その中ではPOSTの訓練についても論じ、それがいかに難しいかについて述べました。というのも、精神分析/精神分析的心理療法を学ぶ型は規定されており、かつ場も多く用意されているものの、精神分析的心理臨床について学ぶ場はなかなか見当たらないからです。

 

 昨今、オンラインの一般化により、精神分析のセミナーは百花繚乱の様相を示しています。ただそこで扱われるのは精神分析の歴史、各概念、各学派・論者の解説、精神分析的心理療法の進め方、といったものが中心であるようです。もちろんそれらは重要であり、かつ面白くもあるものの、「日々の臨床にどう活かせばよいのかわからない」という声も聞かれます。

 

 本講座は、そうした声に応えようと企画されたものです。いわば、既存のセミナーと日常臨床を繋ぐための講座、という位置づけです。

 

 ですので、既存のセミナーで扱われている主題を重複して取り上げることはせず、「日々の臨床に役立つこと」を目的としたいと考えています。1年目:総論、2年目:領域別の精神分析的心理臨床、3年目:対象別の精神分析的心理臨床、となっています。

 日本の心理臨床において精神分析的な実践を生き残らせるため、そして心理職のもとを訪れるユーザーに有益な体験を提供するための、重要なセミナーとなると考えております。ご参加お待ちしております。


○開催形式
・zoomを使ったオンライン形式(8月と3月は休み)
・毎月第2木曜日19時~21時
・年間計10回開催 *見逃し配信あり


○スケジュール予定

2025年

 04/10 「心理臨床と精神分析」山崎孝明(こども・思春期メンタルクリニック)
 05/08 「ふつうの相談」東畑開人(白金高輪カウンセリングルーム)
 06/12 「自我心理学の基礎と臨床での適用」鳥越淳一(開智国際大学・南青山心理相談室)
 07/10 「治療構造論/マネジメント、コンサルテーション」岩倉拓(あざみ野心理オフィス)
 09/11 「ケースワーク」浜内彩乃(大阪・京都こころの発達研究所 葉)
 10/09 「設定と技法をデザインする」上田勝久(兵庫教育大学)
 11/13 「アセスメント面接の基礎」関真粧美(南青山心理相談室)
 12/11 「力動フォーミュレーション」加茂聡子(四谷こころのクリニック)
2026年

 01/08 「心理検査の活かし方―導入からフィードバックまでの実際」豊田佳子(共和病院/桜クリニック)

 02/12 「精神分析の倫理的転回」富樫公一(甲南大学) 

○参加資格
臨床心理士もしくは公認心理師資格の保有者、あるいは臨床心理学系大学院に在学中か卒業後すぐの人で守秘義務を守れる方

*精神分析そのものを学びたいというよりも、精神分析の知を今行っている臨床にいかに活かすかを考えている臨床家/臨床をよりよきものにするために精神分析を活かしたいと考えている方を念頭に置いています。精神分析の知識は十分でない方でも歓迎です

○参加費
20,000円(全10回分、一括払いのみ)

振り込み方法は、参加資格を確認し次第ご案内致します

一度納入された参加費は原則お返しできません

○締め切り
2025年3月31日(月)

〇申し込み方法
以下のGoogleフォームよりお申し込みください。

https://docs.google.com/forms/d/1BccZfLifDbucNERAdvQ8w1t_y2SwuXSSSdIINdy6V5I/viewform?edit_requested=true

○主催 岩倉拓、関真粧美、山口貴史、山崎孝明

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